自宅で個人塾を開業する方法とは?必要なものから失敗しない運営方法も紹介
Feb 27, 2023「自宅で個人塾を開業したいけど何が必要になるのか事前に知りたい」
「自宅開業での資金はどれくらい必要?」
「実際に自宅で個人塾を経営している人はどれくらい稼いでいるの?」
自宅での開業を検討している方の中には、上記のような悩みがあったり、気になる疑問があったりする方もいるのではないでしょうか。
今回は自宅で個人塾の開業を考えているあなたに、開業に必要なものや資格、資金などを解説後、自宅での開業メリットを最大限に活かせる方法を紹介していきます。 立地条件が塾経営の今後を左右すると言われていますが、自宅で開業している方の中には成功して2件目、3件目に挑戦している方もいるので、最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
自宅で個人塾を開業するのに必要な準備とは?
自宅で個人塾を開業するにあたって必要になるのは、生徒を呼んで授業できる環境を整えることにつきます。これまで講師をしていた方は新しく人を雇い入れる必要はなく、環境さえあればいつでも開業できるということです。詳しくは以下3つの必要な準備について見ていきましょう。
必要なもの:資格・各種申請
個人塾を自宅で開業するにあたって、教員免許や学習塾教室長検定などの教育に関わる特別な資格があるに越したことはありません。ただ、これらの資格がなければ開業できないということでもないので、安心してください。それよりも、開業に際して事前に行っておきたいことがあります。それは開業届の提出です。
開業届を提出しなくても罰則はありませんが、個人事業主としての証明になったり、融資の際に必要な書類だったりするため、開業から1カ月以内に税務署に届け出を出すほうが賢明です。なんといっても、開業届を出す1番のメリットは青色申告できることです。
塾を開業して個人事業主になると1年間の所得税を納税しなければなりませんが、青色申告すれば最大で65万円の特別控除が受けられるようになります。この他にも青色申告によって得られるメリットには様々なものがありますが、青色申告するためには開業届が必要になるので、自宅で塾を開業する場合であっても開業届は提出しておくほうが良いでしょう。
必要なもの:備品・環境整備
規模によって準備する環境設備費や備品は異なりますが、主に以下のようなものが必要です。
教室備品・教材関連 |
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衛生管理・学習環境 |
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通信環境 |
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こちらで紹介したものは1人で開業することを前提にしたもので、規模や人数で必要になる環境は異なります。上記には記載されていませんが、個人塾は生徒との密なコミュニケーションを売りにすることが重要になってくるので、面談用の部屋をメインの教室と分けるほうが良いでしょう。
また、駐車場や駐輪場を借りずに敷地内の土地を使う場合は、近隣の方への配慮が必要ですので、開業時の挨拶なども忘れないようにしてくださいね。
必要なもの:開業資金・運営資金
規模によって異なりますが、1人で運営することを前提とした必要な準備資金は以下の通りです。
学習用品 |
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教材関連 |
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環境設備 |
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感染予防対策費用 |
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駐輪場・駐車場代 |
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※内容は契約内容や購入環境などで大きく異なります。
テナントを借りずに自宅で開業する場合であっても最低100万円程の開業資金が必要でしょう。運営資金としては通信費や備品代、光熱費といったもので5~10万円程度は掛かります。資金がすぐに準備できない方は、日本政策金融公庫の新創業融資制度を受けることが可能です。
新たに事業を始める方向けの制度になっており、創業資金総額の10分の1以上の自己資金を用意できる方が最大3,000万円の融資を受けることができる制度になっています。融資の金額がかなり大きく、フランチャイズやテナントを借りての開業も検討できるので興味のある方は下記の記事も参考にしてみてください。
関連記事:塾講師として独立する方法は? スタートアップの手順を徹底解説!
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個人塾を自宅で開業した場合の年収はどれくらい?
さて、個人塾を自宅で開業する方の多くは、実際に開業している人がどれくらいの年収になっているのか気になるのではないでしょうか。自宅で開業した場合やテナントを借りた場合など、パターン別にそれぞれの年収について見てみましょう。
自宅開業した場合の年収
月々の月謝やオプション費用、受講生徒数によって年収は大きく異なりますが、1カ月あたり月謝が1万5千円程だとすると、受講数が20人で月の売上30万円から運営資金の約5万円を引き、およそ年収300万円になることがわかります。
ただ、この数字は月謝が1万5千円という前提であることに加え、春・夏・冬の講習などのオプション講座は考えていないため、受講数が一定数集まれば400万円以上ということもあり得るでしょう。とはいえ、やはりテナントでの運営と比べるとスペースが限られているので、その分収入は控え目ということになります。
個人塾の年収
テナントを借りて独立した場合の年収はサービス内容で異なりますが、平均的な年収は300万円程と言われています。ただ自宅での開業と同じように「受講数×平均授業料+オプション講座」によって年収は大きく異なり、受講数を集めるほど年収は上がるため、スペースの広いテナントを借りて運営することでさらに収入を伸ばこともできるでしょう。
フランチャイズの年収
契約するサービス内容や事業規模で異なりますが、平均的な年収は400~500万円程と言われています。大手のフランチャイズ塾が掲載しているビジネスモデルでは月謝2万5千円で50名を集めた場合、年収800万円程になっており、実際にこうしたモデルと変わらない収益を上げている方もいるようです。
フランチャイズも複数経営が可能なので、その場合は年収が1,000万円を超えることもあるでしょう。塾講師として開業・独立した場合の年収について詳しく解説している記事もありますので、興味のある方は参考までに読んでみてくださいね。
関連記事:塾講師として独立した場合の年収は?〇〇で安定した収入を確保!
関連記事:塾が儲かる仕組みはどうやってつくる?方法・手順を徹底解説!
個人塾を自宅で開業するメリットとデメリット
個人塾を自宅で開業するために「必要なもの」や「資金」についてはある程度知って頂けたのではないでしょうか。それではここからは個人塾で開業するメリットとデメリットについてお伝えしていきます。
メリット1:コスト面
自宅で開業する1番のメリットはなんといっても開業資金が抑えられる点でしょう。テナントを借りる場合、敷金・礼金、内装工事費用などを含めると300万円から500万円かかることも珍しくありません。その点、自宅開業は100万円弱で開業できるので、資金が少ない方でもスペースさえ確保できればすぐに始めることができます。
ランニングコストがほぼ掛からないことも大きなメリットです。また、家賃が掛からないことに加えて通勤時間もかからないので、必要な作業に時間を割くこともできます。
メリット2:地域との繋がり・人脈を活かせる
あなたがもし、その土地に長く住んでおり、地域の情報に精通しているのであれば、保護者・生徒にとってはそれが何よりの安心材料となります。いわゆる「地元ネタ」のような情報もお互いに共有できるため、自宅開業するだけで他の塾にはない特別な「強み」を1つ得られるようなものです。
また、お子さまがいれば、子どもの同級生やその知人などのネットワークを活かしせるのも、自宅開業のメリットと言えるでしょう。
デメリット1:規模を拡大できない
一方、自宅開業にはデメリットもあります。まず、デメリットの1つ目は自宅開業という規模の都合上、在籍を多く確保できないという点です。塾の規模を拡大するためには、増築やテナントを借りることが必要不可欠ですが、自宅を教室運営のために増築するというのはあまり現実的とは言えません。
また、テナントを借りる場合は、教室を回せる人材の確保・育成をしなければなれないでしょう。開業の段階で、規模拡大を見すえて講師を育成していた場合などは別かもしれませんが、「成功したから教室を増やそう」と思っても、そう簡単に規模を拡大できない点は大きなデメリットと言えるでしょう。
デメリット2:立地条件を選べない
通常テナントを借りて塾を運営する場合、市場調査をすることが一般的です。しかし、自宅で開業するということは、自分で勝てそうな市場を選べないことに加えて、すでにその地域に根ざした塾があると、生徒の取り合いに巻き込まれることを意味します。
自宅に大きく目立つ看板やパンフレットを設置することも難しく、生徒を集めること自体が大きな壁になるでしょう。その地域で競合に負けてしまうと、世代交代しても生徒は競合に流れてしまうので、お住まいの地域について事前に市場調査しておくことが重要です。
個人塾の自宅開業で成功させるのはやっぱり厳しいのか?
ここまで記事を読み、個人塾を自宅で開業し、大成功するのは厳しいと感じた方も少なくないはずです。実際、大手塾が8割を超えると言われている塾業界で、個人塾が台頭し、シェアを取れる確率は低くなっていると言えます。しかし、その一方で塾業界全体の売上は上昇しており、成功すれば高い収益をあげられることもわかっています。
では、塾開業における一般的な成功率の数値とは、一体どれくらいなのでしょうか。
一般的な成功率の話
個人で塾を開業した場合の成功率については正確な統計データは取られていませんが、一般的な成功率は20%程度だと言われています。これは、開業・起業した法人または個人全体の成功率よりも、やや低い数値です。
関連記事:塾を起業した場合の成功率は?厳しい塾経営を乗り越える方法
これには様々な要因が考えられますが、業界全体が冷え込んでいるというよりは、「講師として一流であること」と「経営者として一流であること」を混同してしまい、成功すると勘違いしてしまうケースが多いのではないかと考えられます。
また、教育サービスの種類も、以前とは比べものにならないほど増えていることから、消費者目線では「たくさんの選択肢がある」一方で、提供する側からすると限られたパイの取り合いが苛烈、つまり供給過多の状態にあることも要因かもしれません。
要するに成功するためには、数ある教育サービスの中から「選ばれる工夫」と利益率を最大化させるための「仕組み」をきちんと構築しておく必要があるわけです。大手がやっているような「私にはこんな指導実績がある」「生徒からこんなに人気でした」とPRしても、残念ながらそれは消費者に響かないのです。
では、「選ばれる工夫」と利益率を最大化させるための「仕組み」を構築するにはどうしたら良いのでしょうか。具体的な対策をご紹介します。
個人塾を自宅開業するなら、メリットを最大限に活かそう
さて、個人塾の自宅開業は、立地条件を選べないことが最大のデメリットでした。
地方と都心部では受講数の絶対数が異なり、1年間にかける塾の費用は2倍もの差があるため、自宅の場所で成功が決まるといっても過言ではありません。しかし、裏を返せば立地条件を選べないといった条件さえクリアできれば、開業場所に左右されることなく成功できる可能性を高められるというわけです。
せっかく自宅開業にチャレンジしようと考えているのであれば、メリットを活かしつつ、デメリットをカバーしたいですよね。そのためには、さまざまな方法が検討できますが、解決策の1つとして「オンラインで塾を開業する」という方法があります。
でば、なぜオンラインで塾サービスの展開を勧めるのか、その理由とともにメリットを解説していきます。
理由1:立地条件に左右されない
まず、オンラインで塾を展開する最大のメリットはなんといっても「立地条件に左右されない」という点です。先程のデメリットでも解説したように、自宅での開業は市場を選べないという致命的な弱点があります。ゆえに、よほど好条件な立地に恵まれでもしない限り、集客や運営を維持し続けるのは非常に困難です。
また、仮にテナントを借りるとしても、物件には限りがありますし、特に都市部は市場も開拓され尽くしているので、好条件の物件を探すこと自体、かなり難易度が高いと言えます。
しかし、オンラインであればその心配はいりません。また、コロナ渦の影響により、オンライン指導を受けることに抵抗感がなくなった生徒や保護者が増えており、オンラインで授業を受けるというスタイルも徐々に定着しつつあります。オンライン塾を導入するだけで地元の中で生徒を奪い合うことはなくなりますし、生徒1人あたりの単価を上げることも可能というわけです。
理由2:規模を拡大しやすい
2つ目のメリットは、規模を拡大しやすい点です。
こちらも自宅開業ならではの悩み事である「教室を増やす場合どうしたらよいのか」というデメリットを見事にカバーしてくれます。自宅開業はスペースが限られているため、収入を伸ばすためには増築やテナントを借りるといった手段を取らなけらばなりませんでしたが、オンライン塾はそもそもスペースが必要ありません。
オンライン授業は1コマ×授業単価で設定し、必要に応じてリモートで講師を雇うこともできるので、自身のサービスが認知され、口コミが広がれば事業拡大の足掛かりになるでしょう。
関連記事:小さな塾でも開業から6ヶ月で”安定収入”を手にする秘訣を伝授!
関連記事:絶対に失敗しない塾の起業方法を伝授!様々な運営方法や集客方法を利用してリスクを軽減
理由3:webマーケティングとの相性抜群
オンライン塾は、映像授業やオンライン面談など一部またはすべてのサービスを「オンライン上で提供することを前提」としています。ゆえに、オンライン上での集客活動とも連動させやすく、webマーケティングとの相性が抜群に良いという強みがあります。
もちろん、それには提供するサービスのコンセプト設計から企画、ターゲティング、集客方法の選定、収益化までのロードマップなど、あらゆることを最初にきちんと詰めておかねばなりませんが、ネット上という大きな市場を相手にできることは何よりの強みと言えるでしょう。
ただし、オンラインスクールの始め方やコンテンツ販売のやり方については、webマーケティングに関する深い知識と理解が不可欠です。気になる方は、こちらの記事もぜひ目を通しておいてくださいね。
関連記事:オンラインスクールの作り方・始め方!構築から運営方法まで徹底解説!
関連記事:オンライン講座の作り方!選定から企画・販売まで全ステップ徹底解説
個人塾を自宅で開業するときによくある質問
今回は「個人塾を自宅で開業する方法」をテーマに必要な資金や環境設備などについて紹介しました。テナントを借りない自宅開業は資金を抑えて開業できる半面、立地条件や収入面でデメリットが多々ありましたが、オンライン塾の活用でデメリットを減らせることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
では最後に「個人塾を自宅で開業する方法」に関係のあるよくある質問を紹介します。
Q1:個人塾を開業する場合、どうやって生徒を集めたら良いですか?
集客方法はポスティングや看板の設置などが一般的ですが、昨今の生徒や保護者の方はインターネットで塾を検索する方が増えています。これまでの営業活動はオフラインがメインでしたが、上記のようなことを踏まえるとオンラインでの営業方法にも力を入れておくべきでしょう。
オンラインでの営業方法について自信がないという方は、こちらの講座からでも一から学ぶことができますので、ぜひチェックしてみてください。また、無料カウンセリングも受け付けておりますので、直接相談したいという方はこちらのフォームからご予約ください。
問い合わせ:無料カウンセリングに予約する
Q2:内装にはこだわった方がよいでしょうか?
近年の学習塾はカフェのような空間を意識して作られていたり、オシャレな内装にこだわっていたりする場合もあるので、資金に余裕のある方は内装にこだわりを持つことも大切だと言えるでしょう。
ただ、塾の本質は「成績を上げること」や「生徒と講師のコミュニケーションを十分にはかること」です。あなたの人柄に合わせた内装作りは差別化を図るといった意味でも良い方法だと言えますね。
Q3:対象は小学生と中学生、どちら向けがよいでしょうか?
両方をターゲットにすることが理想ですが、小規模の場合は立地条件やあなたの得意分野でもターゲットが異なるため、一概には言えません。生徒一人あたりの授業単価は受験前の生徒の方が高くなっているので、目標の収益を検討した上でターゲットを絞ってみてください。
本記事はこれで以上となります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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