ピアノ講師を副業にしたい!収入面や働き方をパターン別に徹底解説
Sep 30, 2023
2020年、副業・兼業をしている人の割合は9.7%という結果を厚生労働省が発表しました。決して多いとは言えない割合でしたが、コロナ禍を経験した昨今、副業・兼業をする人は増えています。2022年には「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が改定され、世間はより一層、複数の仕事を持つ環境づくりが整えられてきているとうかがえます。しかし、副業を希望する人は以前から増加傾向にあるものの、実現できている人はまだ少ないのも事実です。
「空いている時間で新たな仕事を始めてみたい」
「子どもの頃の習い事を活かして副業ができないかな」
「副業を始めたい願望はあるけど、具体的にどうしたら一歩踏み出せるのだろう」
そんな漠然とした思いを持ちながらも、躊躇している方は少なくないのかもしれません。そこで今回は、子どもの習い事として根強い人気があるピアノ教室を取り上げて解説していきます。副業としてピアノを教える上で頭に入れておきたい、講師の必要条件や年収などを知っておきましょう。
副業としてピアノ講師をするにはどの程度の実力が必要?
ピアノ講師として働くことを検討している人の中には、私の実力でやってもいいものだろうかと不安を感じている人もいるかもしれません。結論から言うと、誰でもピアノを教えることは可能です。ピアノ講師として働く上で必須の条件や資格などはありません。それぞれポイントを見ていきましょう。
1.音楽大学を卒業していなくても大丈夫
ピアノ講師といえば音大を出ている人のイメージがあるかもしれませんが、必ずしも音楽系の学校を卒業する必要はありません。特に個人教室においては、趣味でピアノをやっていた経験のみの指導者も一定数います。
初期段階の音楽指導において、音大で学ぶような専門的知識が必要になる場面はほとんどありません。高度な専門的知識が必要になってくるのは、音大受験を考えているなど、レベルの高い教育を求める生徒を指導する時でしょう。
また、音楽系の学校を卒業しているという経歴は、専門的な音楽知識の保有や演奏技術を習得している証明にはなりますが、教え方のノウハウを持つ人であるという証明にはなりません。生徒側の目線に立った時、「素晴らしい演奏を披露できる人が、自分の能力を伸ばしてくれる優秀なピアノ講師である」というイコールは成立しないのです。
ピアノ講師に求められるものは、経歴ではなく指導力であるといえます。詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。
関連記事:音大を出ていない人でも稼げるピアノ講師になる方法を徹底解説
2.ある程度は勉強していくことが必要
高度な知識や技術にこだわる必要はありませんが、最低限の基礎知識や指導技術を勉強していくことは大切です。初めのうちはピアノ講師側も音楽用語などを正確に予習し、生徒のレベルに合わせたレッスン計画を立てて臨みましょう。演奏時の手の形が確立していないような初級レベルの指導では、先生がお手本として弾いて見せることが必要です。
特に3歳前後の幼い生徒は、言葉だけで理解してもらうことが難しいので、先生が弾く演奏の真似をしてもらう進め方が中心になります。自然な力の使い方が身につくお手本となるように練習しておきましょう。生徒の年齢に合わせた伝え方を意識していくことで、格段に指導力を向上させることが可能です。指導法で悩みや疑問点をお持ちの方は、こちらの記事もご覧になってみてください。
関連記事:レベルの高いピアノ講師はここが違う!すぐに取り入れられるコツ&困ったときの対応術
3.横の繋がりを作っておいて損はない
自分の実力に不安がある人ほど、他のピアノ講師との繋がりを作っておくと安心です。
横の繋がりがあると、更なるレベルの高い教育が必要な生徒の引き継ぎや、少人数の教室同士の合同発表会などを行うことができます。音楽教室で雇用してもらえれば横の繋がりは自然とできますが、個人教室の場合は自分で関わりを持っていく必要があります。近所の音楽関係の催し物など、積極的に知り合える機会に出向いてみましょう。
また、楽器店の指導者会員になると、その楽器店が主催する発表会や交流会などに参加できる場合があります。楽器店によって内容は変わってくるので、よく楽譜などを買いに行く店舗があれば確認してみると良いでしょう。
ほかには、高いレベルの指導が受けられるピアノ講師に、生徒として習いに行くのも一つの手です。自分自身のスキルが上がれば、教えていける生徒の幅が広がります。さらにその先生を介して、他の講師との関わりも出てくるかもしれません。いろんなチャンスに目を向けていきましょう。
副業のピアノ講師・働き方の比較「始めやすさ」
ピアノ講師の副業を始めるにあたって、個人で教室を持つ開業と大手音楽教室で雇用してもらい働くパターンがあります。それぞれの働き方にどのようなメリット、デメリットがあるのか、副業を始める前に知っておきたいところです。まずは仕事の始めやすさから比較していきます。
「ハードルが低い」のは「個人教室」
個人教室を開く場合、自宅などのレッスンに使う場所とピアノがあれば、自分の意思ですぐに始めることができます。自宅などはレッスン室の使用可能時間の制限などないことがほとんどなので、稼働時間も融通が利き、多くの時間を割けない副業にとって最適な環境を作れます。
個人のピアノ教室を軌道に乗せる一番の肝は、生徒をどれだけ集められるかという点です。昔はチラシやご近所への宣伝程度のやり方しか生徒の募集をかけることができませんでしたが、今はSNSなどの普及により、宣伝に活用できるものが増えています。
自分のアイデアと行動力次第で集客の可能性は無限大に広がるので、かなり自由が利く働き方と言えます。
「大手音楽教室」は「資格」が必要なこともある
大手音楽教室で働くには、委託などの雇用形態に関わらず、実力審査の通過が必須になってきます。人によっては雇ってもらうまでが大変な可能性があるでしょう。指導力を判断してもらうために、お金と時間をかけて資格の取得が必要となる教室もあります。
集客に関しては、名が知れた大手音楽教室であれば、自ら営業せずとも生徒が集まる場合が多いでしょう。雇用関係を結べたら指導に集中できるという利点があります。大手音楽教室は運営の枠組みが確立されているため、自分からアイデアを生み出したり、アクションを起こすことが苦手という方には向いている働き方かもしれません。
副業のピアノ講師・働き方の比較「収入面」
副業を行う上では、限られた時間に対して収入が見合っているかという点も検討すべき大切な要素です。厚生労働省の資料によると、「副業における不安、悩み、ストレス」の調査では「収入が低いこと」が上位に挙げられています。
副業によって「満足な収入にならなかったのに、本業に影響するほど時間や体力が削られてしまった」とならないよう、必要な利益を出すための働き方を知っておきましょう。
「個人教室」はレッスン料すべてが自分の収入
自分でレッスン料を設定できる個人教室は、労働時間に対して高収入が目指せる働き方です。ただし価格設定は集客にも大きく関わる要因なので、周りの音楽教室の相場も参考にしながら慎重に決めましょう。高すぎるレッスン料だと生徒が集まりにくくなりますし、低すぎると満足な利益に繋がりません。
あとからレッスン料の変更を行うことは不可能ではありませんが、生徒が増えた中で急な変更は混乱を招きます。特に値上げしたい場合は、タイミングが難しくなる可能性が高いでしょう。 個人経営は生徒を集められる的確な料金を設定し、できるだけ経費を抑えることで、レッスン料の大半を利益にすることができます。
取り分が分かれる「大手音楽教室」
一方、大手音楽教室は運営費に取られる額が大きくなります。個人教室より高めのレッスン料が設定されてありますが、講師に入ってくる収入も高いとまでは言えないでしょう。教室の制度や指導者の実力により、レッスン料の6:4、5:5など、取り分に差が出てきます。大手音楽教室との雇用関係を検討する際は、教室ごとの料金形態の特徴を確認しておきましょう。
「経費・実力次第」で大きく変わる収入
ピアノ講師の副業は、確実にこれだけ稼げるとは一概に言い切れません。個人の場合、必要経費のセーブと生徒集めがカギとなり、収入も大きく変わってきます。大手音楽教室での仕事は、実力に比例して収入も上がる傾向にありますが、教えられるレベルが上がっても一般的な高収入とまでは言い難いものがあります。
ピアノ指導を割に合う副業にしたい人は、自分から行動を起こして個人経営のピアノ講師を目指す方がより良い選択肢であるといえるでしょう。
個人経営のピアノ講師の副業でリスクを抑えるには?
教室を開業する際、後ろ盾のない個人経営のピアノ講師は、リスク回避の対策をとることも大切な要因となってきます。開業にあたっての経費やご近所への騒音問題、防犯対策など自分の状況に起こりえるリスクを考慮した開業方法を探してみましょう。
point1. 条件付きで生徒を募集する
ピアノ講師として仕事をするからといって、すべての年齢や実力の生徒を受け入れなければならないという訳ではありません。
例えば、就学前の生徒の場合は集中力が持続せず、ピアノの前で一定時間座っていることが難しい子もいます。そのため、歌ったりリズムをたたく真似をしてもらうなど、ピアノを弾く以外のレッスン内容を考えなければならないこともあります。
幼児教育となると、ただピアノの弾き方を教える場合とは少し違った難しさや大変さがあります。最初から全年齢を受け入れるのではなく、指導に慣れて実力をつけてきた頃に幼児教育の知識を学びながら、受け入れられる年齢層を広げていくのも選択肢の1つです。
また、レッスン回数や使用教材の選択なども自分に無理のない範囲で決めるようにしましょう。条件が増えて対応可能な範囲が狭まると、それに伴って生徒を集められる可能性が低くなりますが、トラブルに発展しないように見極めた条件づくりは大切です。自分のペースで受け入れる生徒の幅を広げていきましょう。
point2. 出張レッスンを行う
自宅をレッスン室として使用できない、したくないという人には、生徒の自宅などで出張レッスンを行うという方法があります。
講師宅では長時間ピアノの音を出せる防音設備が整っていなかったり、マンションであるために仕事に関わる人の出入りは許可が下りないなどの特別な事情があっても、出張レッスンであればピアノ講師をすることが可能です。レッスンを行う生徒宅などに鍵盤楽器があることが条件にはなりますが、保護者が忙しくて送迎が難しいなどといった状況の生徒に需要があります。
ただし、レッスン場所が遠方になると交通費がかさみ、時間も大幅にとられてしまう可能性があるので、出張可能範囲は適切に決めておきましょう。
point3. オンラインレッスンを取り入れる
経費を抑えて手軽に講師業を始めたい人は、オンライン教室でピアノを教えることができます。
オンラインレッスンを行える機材と鍵盤楽器、楽譜があれば、生徒が出入りできる環境づくりや交通費などは一切必要なくなるので、経費を最小限に抑えることが可能です。また、対面でのレッスンができるのは近所の生徒に限られてしまいますが、オンラインであれば生徒がどこにいても教えることができます。
コロナ禍においては、近所の生徒であってもオンラインでレッスンを行う方が適した状況もあるかもしれません。オンライン教室は移動に関わる問題やコロナ禍の影響に左右されず、安定してレッスンを続けられる形といえます。ほかにも、自分のいる空間に人の出入りがない分、防犯面の安心感もあります。
生徒の出入りのために、自宅の鍵を開けっぱなしにしておくことが心配だったり、「新しい生徒の人となりがわかるまでは、密室空間で二人きりの環境に少し抵抗がある」などといった不安を覚える人は、特に女性講師に多いかもしれません。画面越しのレッスンならそういったリスクを抑えられ、安心して指導に集中できます。幼児の音楽教育においては対面でないと難しいかもしれませんが、小学生以上の生徒であればオンラインで十分なレッスンが行えるでしょう。
また、副業を始めてある程度成功したら、生徒を対象とするのではなく、ご自身のように「ピアノ教室を開きたい」と考えている方に向けて「開業のノウハウを教える」ということも検討できるでしょう。オンライン指導で培った経験を活かし、それもオンラインで講座やスクールを開けばよいのです。
オンライン講座やスクールの立ち上げには、それなりに準備が必要ですが、きちんと事前に知識を習得すれば誰にでも簡単に始めることができます。講座の制作手順や運営方法、集客方法について詳しく知りたい方はこちらの記事も参照ください。
関連記事:オンライン講座の作り方!選定から企画・販売まで全ステップ徹底解説
関連記事:オンラインスクールの作り方・始め方!構築から運営方法まで徹底解説!
このように既存の形に囚われず、やり方を工夫していくことで、自分に合った副業の環境を作り出していくことが可能です。具体的なイメージを固めて、副業を初めてみてはいかがでしょうか。もし、この記事を読んでも悩みが解決されなかった、直接相談してみたいという方は、無料カウンセリングも受け付けているので、こちらからご予約ください。
本記事はこれで以上となります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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